エラワンミュージアム建設の目的

September 21, 2023

エラワンミュージアム建設の目的

-現代の人たちが過去の話を学び知るため。過去は安全に船を進めていくためのコンパス、舵のようなものだからである。
-先祖代々蓄積されてきた遺産であり、世界の平安を維持するものとしての宗教を持つ東洋社会の、豊かな精神性のあきらかな証明として色あせる事のない価値を持つ芸術を有効活用するため。
-世界で共存する人々に我々の文化・慣習を知ってもらうため、また、この科学が発展したが故に物質主義に陥り、物質的な世界での幸せばかりを追い求めているような、道に迷った人を教え導いていく事に活用するため。
-エラワンミュージアムは人類の永遠の遺産であるという建設者の意図を伝えるため

エラワンミュージアムは、世界で最も大きいエラワン象の金属の彫刻を平和と全人類のために製作した。

レック、プラパイ・ウィリヤパン両氏によって制作が進められた丸彫り彫刻であるが、手作業で叩き形作っていくという手法で造られた世界で始めてかつ最大のものであり、仏歴2537年に着手され、仏歴2546年から一般に公開される事となった。
象の体部分と建物部分を合わせて、43.6mの高さがあり、14階の建物に相当する高さである。また幅は12m、象の体部分の長さは39m、本体の重量は250,000kg.である。世界を模した博物館の建物部分は、モルタルで造られた円形の建物で、石城のデザインを基に淡いピンク色をしており、美や平穏を想起させる。漆喰を古来の“プーンタム”と呼ばれる、赤色モルタルを淡いピンク色になるまで混ぜて色付けする手法を使い、長い年月の日差しや雨に耐えしの石城の様になっている。そして、象の表面には銅箔が数十万枚と貼られているが、これらの建設に10年という歳月がかけられているのである。

エラワンという言葉には、水、雨雲、虹、又まとめて雷雲の塊とも訳され、雨をもたらすという意味がある。三界経にはエラワン象の壮大さが詳細に説明されている。
エラワン象は、巨大な体で、白色の皮膚をしており、33の頭を持つ。古くからの教えでは、エラワン象の重要な役割、義務というのはインドラ神を乗せて、天上界、人間界など様々な所に赴き、世界の人々の苦しみと幸せを見守ることとされている。インドラ神は神の中でも上位に位置し、地上、天界を監視しており、雷のヴァジュラを武器、干害を敵とし、人間世界に豊穣と潤いをもたらす。一方、エラワン象は地上の水を吸い上げ、天上に押し上げる役目を持ち、それによりインドラ神が空から人間世界へ水をもたらすことに繋がるのである。エラワン象はこの全宇宙の象の主、インドラ神と一心同体の乗り物、インドラ神の重要な象徴の一つであり、その象徴とは、善行、豊穣のことである。芸術的な面において、エラワン象の頭を33ではなく3に減らして製作するのは、全体の比率的、美しさのバランスを考慮してのことである。

エラワンミュージアムの建物は展示物のフロアが次の3階に分かれている

黄金の国階には、陶磁器、骨董品が展示されており、古来より黄金の国と呼ばれてきた東南アジアの人々の文化的意味を伝えることを意図している。その意図の上に展示されている骨董品は、陶磁器と呼ばれる焼き物である。というのも、焼き物の製造は日用品の製造においての革新的であり、その焼き物の展示がこの黄金の国の日常生活の中でも千年以上使われてきている証明なのである。また、経済的な物々交換にも使われており、黄金の国内の別の地域間で交流があったことも表しているのである。展示してある焼き物は様々で、サンクローク焼き、ロッブリー焼き、ベンジャロン焼き、チャックリー茶器セットなどがある。

人間界階は象の身体を支えている部分の建物で、「人間界階」とされている建物の円形の部分で、象本体の重量をささえている部分であり、人間界を支える仏教の教えの根幹を反映する物語への言及がある。仏教の経典に隠された物語の絵が浮き彫りされた柱を通って、平穏な空気間が醸成されている。建物内部の様々な場所がベンジャロン焼きや彫刻の模様で飾り付けられており、タイの職人の素晴らしい腕前を存分に堪能できる。大ホールの天井には、西洋の芸術も調和して織り交ぜられており、さながらステンドグラス上の大きな世界地図がかたどられた屋根の様であるが、これはドイツ人芸術家の作品である。

宇宙階は、象の身体部分内部で三経界では人間界より上位に位置し、楽園であり、「宇宙階」と呼ばれる。象本体内部に位置し、様々な時代の仏像など骨董品が展示されている。それは、神聖な神々の国に相応しい崇拝物が祀られているという形式の展示なのである。

一方、エラワンミュージアムの建物周辺には、ヒマパンの野生動物の丸彫りや文学の中の種類の木や入手困難な種類の木が展示されている。

エラワンミュージアムからの連絡
こんにちは。みなさま、アジアの奇跡、エラワンミュージアムへようこそお越しくださいました。
既に入場チケットをお持ちの方は、花のブースの所で、入場チケットを礼拝セットと交換いただけます。中に入られましたら、礼拝堂はミュージアムの前にございます。
ミュージアムをご観覧の場合は、当館での決まりと職員からの指示に従っていくようご協力をお願いいたします。
エラワンミュージアムの建物内部は3階に分かれております。
1. 黄金の国階(この階では撮影は禁止です。)
2. 人間世界階
3. 宇宙階
ご観覧の際に、ご質問、問題等ございましたら、各地点の職員に遠慮なくお問い合わせください。


アジアの奇跡 エラワンミュージアムは信仰心に基づいた神聖なるものに礼拝し、祈り日々の営みの中に幸運を呼び起こす為の、徳を積む道を用意しております。
徳を積む道の各礼拝ポイントはエラワンミュージアムの建物部周囲のこちらの地点でございます。
地点1:プラゲーチュラーマニージェーディーへの礼拝
地点2:ブラフマー神への礼拝
地点3:吉祥の象のお腹の下を通る ウィサヌポン象
地点4:三神一体への礼拝(座り仏陀)
地点5:吉祥の象のお腹の下を通る イッサウォラポン象
地点6:ガネーシャ神への礼拝
地点7:観音菩薩への礼拝(右手を前に向けている仏陀)
地点8:エラワン象にのったインドラ神(礼拝堂周辺)
地点9:吉祥の象のお腹の下を通る プラームポン象
地点10:シヒン仏陀、歩く仏陀、仏足石(宇宙階)
ご観覧の際に、ご質問、問題等ございましたら、各地点の職員に遠慮なくお問い合わせください。

Erawan Museum
A Merit-Making Pilgrimage: Being Amazed at the Land of Faith

Share this news